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AIC航空写真館


ピックアップ写真館 Vol.24 : 初期のジェット輸送機 Part.1(ターボジェットエンジン その1)

2021/09/11 ピックアップ写真館

本項では、大型ジェット輸送機が登場した1960年代、初期の第一世代のジェット輸送機として、未だターボフアン・エンジンが登場する前の、ターボジェットエンジンの707、DC-8機を紹介します。

文・写真 : 鈴木 宣勝

ボーイング707-320 17601/76 N723PA PAN AM〔1964年 横田基地〕

1958年製造Pan American World Airwaysへ引き渡された707-320 “Intercontinental”で、エンジンはJT4Aターボジェットエンジンが装備され、初期の707で、胴体後方下部のフィンが装備されていますが、主翼形状が変わった707-320C以降(320Bの後期)からは無くなっています。

ボーイング707-400 17712/164 G-APFK BOAC〔1966年頃 羽田空港〕

1960年製造の707-400でBOACが1970年まで使用、エンジンはRR Conwayターボジェットエンジンです。

ボーイング720-025 18164/242 Korean Air Lines〔1972年頃 羽田空港〕

1961年製造 Eastern Air Lines(N8710E)で使用されていた機体で、エンジンはJT3C ターボジェットエンジン、1970年KALが購入1977年頃まで使用していました。

ダグラスD-8-33 45606/115 N805US ノースウェスト航空〔1964年頃 横田基地〕

1961年製造 Northwest Airlinesへ引き渡され1964年6月からはNational Airlines(N7184C)で使用、エンジンはJT4Aターボジェットエンジンです。

ダグラス DC-8-31 45277/94 N1802 キャピトルエア〔1968年頃 横田基地〕

1960年製造 Panagra Airways(N8277H)で使用していた機体で1967年11月Capitol Airが購入、エンジンはJT4A、翌1968年4月 Atlantic CityでT&Gの訓練中クラッシュし大破しています。

ダグラスDC-8-32 45388/90 LN-MOT スカンジナビア航空〔1966年 羽田空港〕

1960年SASへ引き渡され1968年まで使用、その後UA(N8266U)が使用。DC-8のJT4Aエンジン装備の特徴である、離着陸時にリバーサーを兼ねた排気ダクトが最後方位置になっているのが良く分ります。

ダグラス DC-8-43 45623/130 CF-CPG カナデアン・パシフィック航空〔1963年 羽田空港〕

1961年製造のDC-8-43で、エンジンはRR Conway12 ターボジェットエンジン、CP Airへ引き渡され、機名は”Empress of Montreal”でした。
なお、この機体は1961年8月21日、引き渡し前(N9604Z)のテストフライト中、エドワーズ基地の上空50.090feetからダイブし、41.088feetでマッハ1.012(1075km/h)を出し、民間旅客機として、初めて超音速飛行を行った機体として知られています。