ピックアップ写真館 Vol.36:国内線ジェット化の主流 ANAボーイング727-200〔その2〕
2021/09/23 ピックアップ写真館国内線ジェット化で主流となったANAボーイング727-200型機は、1971年の導入以降1990年まで使用され、70年代、80年代の主力機でした。 当時、日本で見られた外国籍機等も含め、更に紹介します。
ボーイング727-281 20569/879 JA8339 ANA〔1973年 大阪空港〕
1972年3月導入のANA購入12機目の727-281型機です。1971年2月に初号機JA8328を購入後は、年間12機程のペースで導入。世界中の他のエアライン向けも含めたボーイング社の生産体制等、如何に航空に於ける画期的な時代であったことかが想像できます、当時ANAの導入機等の主要な整備は大阪空港であり、全日空整備(ANAM)でした。また、ANAは727-200型購入機の引き渡しが遅れたことで1969年9月から1970年4月までの約半年間で、購入機以外に計6機の727-200型新造機をPSA航空から短期リースし、国内線需要増加に対応していました。私の仕事面でも当時大阪勤務で充実した内容でしたが、特徴的なこととして、今では通常装備となっている、安全性を目指した新たなシステムGPWS(対地接近警報システム)、SATCOM(衛星通信)等の新規導入に伴う試験等があり、今でも印象に残っているのは松山空港沖の瀬戸内海上空でGPWSのMode3試験を巡航形態で高度500ftまで降下、実際にウォーニングを確かめる試験に立ち会えた事でした。
ボーイング727-281A 20727/966 JA8348 ANA〔1973年 大阪空港〕
1973年8月に導入、ANA購入20機目の727-281型です。
ボーイング727-14 18910/159 N972PS ANA〔1973年 大阪空港〕
ANAが1963年以降導入した727-100型(727-81の6機)は、727-200型が導入された以降の1973年までにすべて処分、売却されました。この機体のみは、1973年1月からほぼ1年間の短期間だけリースされました。
ボーイング737-281A 21456/1318 JA8354 ANA〔1986年頃 成田空港〕
1978年2月導入されたANA26機目(27機中)の727-281型です。この機体を含め1978年に導入された最後の3機だけが1990年まで使用されました。塗装もモヒカンから現在と同様な塗装に変更され、成田からの国際線等にも使用されていました。
ボーイング737-281 20466/865 JA8332、N547PS ANA〔1971年 羽田空港〕
1971年導入されたJA8332、N547PSはANA機導入前の1969年からリース機として使用していた機体です。羽田滑走路エンドで待機している状態で、当時の国内線主力機だったことがうかがえます。
ボーイング737-254 20437/798 N384PS ANA〔1973年 大阪空港〕
1970年から1975年までPSA航空からリースした機体で、その後導入されたL1011,747SR等に代わるまでの国内幹線の主力でした。
ボーイング727-281 20469/852 JA8331 ANA〔1973年 大阪空港〕
1971年導入の727-281型4号機です。
ボーイング727-281 20435/787 HL7348 KAL〔1981年頃 新潟空港〕
1971年ANAが導入した727-281型の初号機JA8328だった機体で、1980年Korean Airに売却、HL7348として1992年まで使用されていました。写真は、新潟―ソウル路線に使用されていた際の撮影で、本機はその後1992年にモンゴル航空(MIAT MT-1054)に売却、その後も日本で長く見られた機体でした。
ボーイング727-235 19467/566 N4747 パンアメリカン航空〔1983年頃 成田空港〕
1968年National Airlinesへ引き渡された機体ですが、1980年から1990年代アジア地区の路線に配備されていたこともあり、成田空港等でも見ることができた機体です。
ボーイング727-081 19557/407 JA8321 ANA〔1972年頃 大阪空港〕
ANA727機の最後は、1967年ANAが最初に導入した727-100型の最終号機JA8321です。1972年には売却、その後はイラン政府等で使用されていた機体です。写真は、当時ジェット化された人気の伊丹空港、滑走路南側のポイントです。