戦闘機の世界 Vol.20
2021/08/20 戦闘機本項は来年度(2020年)中には無くなる予定の最後に残ったF-4EJ戦闘機部隊(301飛行隊)及びRF-4E 第501偵察航空隊(2019年度 廃止予定)が、最後となる百里基地での航空祭が予定されていることから、その歴史とも言えるF-4EJ初号機の到着の様子、過去の記念塗装機等の歴史の一部を紹介します。
マクドネル・ダグラスF-4EJ 17-8301〔1971年7月 名古屋空港〕
1971年7月マクドネル・ダグラス社で製造されたF-4EJ最初の2機が、ダグラス社のフェリーパイロットにより名古屋空港(三菱重工)へ到着したときの様子です。
マクダドネル・ダグラスF-4EJ 17-8302〔1971年7月 名古屋空港〕
続いて到着した2号機は、この後三菱重工の工場で3号機以降のノックダウン機(12機)及びその後のライセンス生産機のベースとなった機体です。三菱製と比べ基本的な相違はありませんが、外部の細かい注意書き等(テールのアレスティングフック部等)は、基本の英文通りであり、その後に日本語の仕様に変更されています。
マクダドネル・ダグラスF-4EJ 17-8301〔1971年10月 名古屋航空宇宙ショー〕
ブルーエンジェルスのF-4Jも公開された名古屋航空宇宙ショーでしたが、到着間もないF-4EJのこの1号機も展示されました。未だ部隊配備前の機体です。
三菱重工F-4EJ改17-8440 301飛行隊〔2019年7月 百里基地〕
参考に、その後三菱重工で1981年5月まで138機生産されたF-4EJの最終生産号機で、その後にF-4EJ改に改修されています。なお、前項のF-4EJ初号機17-8301機は、飛行時間が少なかったこともあり、現在でも岐阜基地の飛行開発実験団で飛行しています。
三菱重工 F-4EJ 07-8428 301飛行隊〔1984年頃 百里基地〕
当時、毎年開催される戦技競技会が近付くと各種塗装機が出現しました。この機体は仮想敵機のミグ機のシルエットが緑で描かれており、非常に目立つ機体でした。
三菱重工 F-4EJ 37-8332 301飛行隊〔1984年頃 百里基地〕
これも同じ頃(1980年代)出現した戦競塗装機で、デジタル迷彩風、好きな塗装です。
マクドネル・ダグラスRF-4E 57-6906 501飛行隊〔1975年頃 百里基地〕
1974年以降、14機輸入されたマクドネル・ダグラス製RF-4Eで、写真は唯一配備されていた百里基地 偵察航空隊第501飛行隊での初期の塗装です。
三菱重工 RF-4EJ 57-6376 301飛行隊〔2001年 百里基地〕
三菱重工は1990年よりRF-4Eの消耗に伴い15機のF-4EJを偵察型RF-4EJに改修、501飛行隊に配備されていました。写真は2001年501飛行隊の40周年記念塗装機です。