戦闘機の世界 Vol.06
2021/08/06 戦闘機横田基地 1965年頃の当時の主役 F-105を続けます。ベトナム戦争始りかけのころ、北ベトナム攻撃が本格化する前の段階であり、横田は近くに訓練エリア(水戸射爆場)もあったことで、本国から派遣された部隊も含め、多くのF-105を見ることができました。当時はベトナム戦を想定した迷彩塗装(ベトナム迷彩)になる前で、迷彩塗装機は次回以降で紹介したいと思います。
F-105D 62-4251 サンダーチーフ〔1965年 横田〕
横田経由で前線基地へ出発する際の離陸で、フェリー時は、この増漕タンク3本装備が標準でした。塗装は尾翼TACマーク上部に青色帯の白い水玉です。なお、この機体は1966年2月19日ラオスのMu Gia Pass上空で地上砲火により撃墜され、パイロットは救助されています。タイのタクリRTAFB 354TFS、355 TFW 所属でした。
F-105F 63-8361 サンダーチーフ〔1965年 横田〕
横田で訓練中の機体ですが、1966年8月7日北ベトナムのハイフォン近郊で撃墜され、354TFS(タクリAFB 355TFW)所属でEF-105Fとして改修されていた機体でした。
F-105D 62-4378 サンダーチーフ〔1965年 横田〕
横田R/W18側で、着陸後のドラッグシュート切り離し直前です。塗装はTACマークと尾翼にグリーンの帯、白のVの字の中にインディアンの横顔で、本国のセイモアジョンソン基地所属 の4TFW 335TFS(The Chiefs )、1965.11から1966.12までの間、タイのタクリRTAFBへ派遣されていた時の塗装です。1967.8.17 北ベトナムのBen Hai付近で被弾シ、パイロットは脱出しています。
F-105D 62-4404 61-0156 サンダーチーフ〔1965年 横田〕
ベトナムのダナンなどに派遣されていた部隊で、塗装はTACマークにラダーに赤白の帯、上部の白帯に黒のスペードマークと非常に目立った塗装でした。24404は1965.9.28タイのタクリ近効でクラッシュ、10156は1966.12.8撃墜(354TFS 355TFW)された記録があります。
F-105F 63-8290 サンダーチーフ〔1965年 横田〕
横田基地R/W18側で、離陸前です。左翼に装着されているのは、空対空射撃訓練用のデルタターゲットで、使用時はワイアーで後方に延ばされます。構造はバルサ材に紙製のハニカム表面に薄いAL板が貼ってあるだけのものです(横田で離陸直後に振動を起こし、バラバラで落下したものを見たことがありました)。 なお、この機体は1965年2月16日 横田R/W36側からのアプローチ時、エンジンが故障、北方の青梅市の茶畑に墜落しています。
光の装飾『Shimmering Lanterns Nights ~ゆらめく冬のセントレア~』について
TAC所属機で横田基地R/W36からの着陸で、国道16号沿いからの撮影です。1966.1.20タイのタクリAFB付近でエンジン故障により、ウドンABに緊急着陸時にL M/Gが破損、機体は大破しています。