戦闘機の世界 Vol.15
2021/08/15 戦闘機
F-105シリーズ(その4)では、1964年.1965年ごろの横田基地で、F-105が3個飛行隊も配備され、ベトナム戦初期の経験から迷彩塗装に変わって行く頃で、最も賑わっていたころの横田基地のF-105を紹介します。
F-105D 62-4361〔1964年5月 厚木基地〕
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1964年5月、厚木三軍統合記念日で横田に配備されて間もなくの展示、80TFS(インテークのカラーは黄色)所属でした。 展示では、機首上面左側の空中給油装置、右側カバーを開いての、装備された20mmバルカン砲も見せていました。
F-105D 62-4399〔1965年5月 厚木基地〕
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1965.年5月 厚木基地での展示機で、所属は35TFS(インテークのカラーは赤色)です。
F-105D 62-4399〔1965年5月 厚木基地〕
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展示機で、厚木から横田へ戻るための出発準備中の様子です。
F-105D 62-4352〔1966年5月 厚木基地〕
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1966年5月、厚木での展示から横田へ帰還する様子ですが、この時期に部隊が変わり(80TFS→34TFS)、インテーク部のカラーマークも無くなりました。なお、この機体は67年5月北ベトナムの地上砲火で撃墜と記録がありました。
F-105F 63-8361〔1965年 横田基地〕
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F-105F 横田基地 R/W18側からの着陸です。なお、この機体は66年8月北ベトナム・ハイフォン付近で撃墜とありました。
F-105F 63-8274〔1965年 横田基地〕
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横田、R/W36側からの着陸で、この後Wild Weasel F-105G型へ改修され、Georgia ANG等でも使用されましたが、現在はGlenn L Martin Maryland Aviation Museumで展示されている機体です。
F-105D 62-4327 62-4288〔1964年 横田基地〕
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横田R/W18からの着陸で、24327機は66年8月北ベトナムで墜落、24288機は66年11月タイのコラート基地で離陸時にエンジン停止クラッシュしています。
F-105D 60-0428〔1965年 横田基地〕
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1965年6月、横田基地で初めて見ることができた F-105の迷彩塗装です。但し、この塗装は試験的なもので、その後ベトナム戦用に採用された迷彩とは異なり、茶(タン)系統の色は無く、グリーン2色のヨーロッパ迷彩と言われるものでした。なお、この機体も68年9月北ベトナムの地上砲火で撃墜されました。
F-105D〔1966年頃 横田基地〕
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横田基地R/W18側へ離陸するF-105Dで,塗装は、初期のころの迷彩で見られた虎迷彩と言われたタン色の多い塗装です。なお、この3本の増槽タンク装備はフェリー時のみに見られ重量が重くアフターバーナー全開での離陸です。なお、後部胴体右側に見えあるエアスクープは、アフターバーナーのクーリングの問題で、このころから追加装備されたものです。
F-105D 62-4403〔1965年7月 横田基地〕
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横田R/W36からの着陸、機体下方に見えるのは、非常制動用のバリアー及びフック用のワイアーケーブルです。なお、このバリアーはR/W18使用時には立てられ、非常時に離陸又は着陸機をオーバーランエリアで停止させる目的です。この機体は67年9月カデナ基地近郊でエンジン故障により墜落しています。